秋冬はPMSや冷えが悪化しやすい?薬剤師が教える季節のゆらぎケア

すっかり秋になりました!

秋といえば、栗ご飯!秋刀魚!柿!

皆様の秋といえばは何でしょうか?

秋冬のPMS・冷え・メンタル不調にどう対応する?

秋から冬にかけて、

「生理痛が重くなった」

「気持ちが落ち込みやすい」

「手足の冷えがつらい」

そんなお悩みを感じていませんか?

実はこの時期、女性の体はさまざまな変化が起きています。

日照時間の短さや寒さによって、ホルモンバランスや自律神経の働きが乱れやすくなるのです。

薬剤師として多くの女性とお話ししていると、「季節の変化」と「「心と体の不調」は深くつながっていると感じています。

なぜ秋冬に女性の不調が起きるの?

秋冬は日が短くなることで、幸せホルモン「セロトニン」がつくられにくくなります。

その結果、気分の落ち込みや集中力の低下、PMS(月経前症候群)の悪化が起こりやすくなります。

さらに、寒さによる血行不良で、冷え、肩こり、頭痛、生理痛の悪化も!

女性ホルモン(エストロゲン)は血流や体温調節にも関わっているため、気温が下がると影響を受けやすいのです。

研究でも、秋冬はビタミンD(太陽光で合成される栄養素)が不足しやすく、PMSや気分の落ち込みと関係する事が報告されています。

薬剤師がすすめる「PMS」「PMDD」のセルフケア

PMS(月経前症候群)PMDD(月経前不快気分障害)は、イライラ、落ち込み、眠気、腹痛などが起こる女性特有の不調です。

薬での治療が必要なケースもありますが、日常でできるケアもたくさんあります。

セルフケアのポイント

  • ビタミンB6・マグネシウム・カルシウムを意識して摂取

   →神経伝達物質やホルモン代謝をサポート

  • 鉄分とたんぱく質をしっかり摂る

   →疲労感・情緒の安定に関与

  • 漢方薬(加味逍遙散・当帰芍薬散など)は体質に合えば有効

 

薬局で相談してもらえれば、サプリや市販薬の正しい使い方をお伝えできます。

特に「症状が周期的」「2週間以上続く」場合は婦人科受診をお勧めします。

婦人科もご紹介できますので気になる場合はご相談ください!

冷えと自律神経のバランスを整える

「冷え」は女性の多くが悩む秋冬の代表的な症状です。

血流が滞ると、子宮や卵巣の働きにも影響し、月経痛や排卵痛が悪化することもあります。

対策のポイント

  • 温かい飲み物や根菜類を意識してとる(冷たい飲み物を控える)
  • 軽いストレッチや朝の散歩で血流を促す
  • 温感外用剤・温熱パッドで下腹部を温める

当帰芍薬散という漢方薬には、血流を改善し、冷えを和らげる効果が確認されています。

また、ストレスや緊張で交感神経が優位になると、さらに冷えが進みます。

「寝る前の深呼吸」や「ぬるめの入浴」は自律神経のバランスを整える簡単な方法です。

できることから試してみましょう!!

秋冬の不調は気合いや我慢では乗り越えられないことが多いです。

ホルモン、自律神経、栄養、環境、それぞれが影響しあい、心と体のバランスを左右します。

薬剤師として私が大切にしているのは、

「薬に頼る前にできるケア」と「必要な時に正しく薬を使う」

その両方の視点です。

どうか、季節の変化を体からのメッセージと捉えて、少し立ち止まり、自分を労る時間を作ってみてくださいね!

 

 

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