先日、日本薬剤師会雑誌の医薬情報おまとめ便2月号「選ばれる薬局になるために」に掲載していただきました。
東京都薬剤師会の先生方から見たよと声をかけていただき、やる気がアップして今月をスタートいたしました(^^)/
世間ではコロナウィルス、インフルエンザが騒がれており不安ですが、まず自分でできる手洗い、うがいの励行は徹底しましょう。
さて今回はピルについてです。ピルを知ることは月経を知ること。
月経を把握して毎日を笑顔で健康に過ごしましょう。
教えて!ピルのこと
ピルには女性ホルモンが含まれていて月経周期をコントロールしています。
(ピルとは低用量ピルのことです)
ピルは排卵を抑えて妊娠を防ぎます。
ピルを飲むと体の中の女性ホルモンが増えるので脳は自分の卵巣からホルモンを出さなくてもよいと判断します。
そのため卵巣が休んだ状態になるので排卵しないのです。
排卵しなければ妊娠しないというわけです。
排卵を抑えるだけではなく、子宮内膜が妊娠しにくい状態になることと子宮内に精子が入りにくくする作用もあります。
避妊法にもいろいろありますが、ピルの効果は高く正しく服用した場合の失敗率は1年間で0.3%です。(1000人に3人)
ピルの避妊法・飲み方
ピルは1日1錠、毎日飲むことで避妊ができます。
飲み忘れると避妊に失敗することがあります。
ピル服用時に見られる症状の多くは飲み続けていくうちに治まります。
吐き気や嘔吐、頭痛、乳房の張り、不正出血(最初の1~2か月に起こります)
血栓症は非常にまれな副作用ですが時に命に関わることがありますので注意が必要です。
タバコを吸う人がピルを飲むと血栓症の危険性が高くなるので禁煙しましょう。
今のピルはホルモン量が少ないので太ったり、ニキビができることはありません。
緊急避妊薬については以下の記事をご覧ください。
赤ちゃんが欲しくなったら
赤ちゃんが欲しくなったら服用をやめます。
しばらくすると自然な月経が回復し、妊娠できるようになります。
自然な月経の回復率は服用終了後1か月以内で50%、2か月以内で95%。
長期服用した場合は自然な月経が回復するのに少し時間がかかることがりますが、それでも3~4か月で回復します。
正常な月経が回復すれば妊娠可能です。
ピルを飲んでいたからと言って、妊娠しにくくなることはありません。
赤ちゃんへの影響はピルを飲んでいた人と飲んでいなかった人とほとんど変わりません。
妊娠に気がつかずにピルを服用してしまった場合でも、赤ちゃんへの先天異常はピルを服用していた人と比べて増加することはないと言われています。
避妊効果以外にもいろいろなメリット
ピルを服用することで避妊効果があることは知られていますが、それ以外にもいろいろなメリットがあります。
- 周期の調節・・・月経周期が規則正しくなる
- 月経困難症・・・月経痛の緩和
- 過多月経・・・月経血量の減少
- 子宮内膜症の治療
- 卵巣癌、子宮体癌の予防・・・ピルを飲んでるとこれらのがんになる可能性が低くなると言われています
- 骨盤内感染症の予防・・・卵管、卵巣、子宮内膜などの炎症をひこお越し不妊症の原因になることもあります
現代女性は月経の回数が多すぎる
現代女性は昔の女性に比べて出産回数が減ったために月経の回数が増え、月経のある期間が長くなったと言われています。
月経の回数が多くなったということにより月経困難症や子宮内膜症などの病気が増えてきたと考えられています。
月経は毎月必要?
月経痛は当たり前ではありません。
月経困難症の背後に子宮内膜症などの疾患が潜んでいたり、将来の不妊や発がんリスクになる可能性が指摘されています。
女性の一生を考えるうえで婦人科受診をし、ピルを服用することは選択肢の一つです。
女性がより良いパフォーマンスを発揮するために、受験や結婚式、新婚旅行など女性のライフスタイルに寄り添い月経コントロールすることも考慮すべきことと思います。
病気や体の状態によってはピルを服用できない場合や注意して飲まなければならない場合もあるのでまずは、婦人科に受診して相談しましょう。
大岡山北口薬局でも相談にのりますし、先生の紹介も致します。
気軽にご相談ください。
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